幸(さち)、という感じだった

 

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 ロリータが残すところ十数ページとなって、でももうすぐで待ち合わせの時間なので家を出なければいけないという時間になってしまっていて、でも時間を空けて読んでしまったら印象がまた変わるのだろうなと焦って、焦って急いで読み切ってしまった。これはこれで、なんだかもったいないことをしてしまったなと思いながらももやもやと駅まで歩いた。

 恋人と会って、モーニングを食べにいった。少し前は頻繁に訪れていた店だけれどしばらく来ていなかったので、大好きなエビパンを食べるのが昨日から本当に楽しみだった。来ていない間にメニューがリニューアルされていて、マリトッツォなんかもあってまだ私はマリトッツォを食べたことがないので初めてはここの店のかなとも思ったけれどどうしてもエビパンが食べたいと思ってマリトッツォデビューは今日ではなかった。前からあったメニューも少し変わっていて、コールスローサラダが普通のサラダになっていた。柑橘のドレッシングが甘酸っぱくて甘酸っぱいものが大好物の私は大変喜んだ。エビパンはもちろんものすごくおいしくて同じものを注文した恋人もほっぺたが落ちていた。

 食べ終わって家に帰ってもまだ朝で、早起きだったので二人して昼まで寝た。久しぶりにのんびり一緒に寝ることができて、幸(さち)、という感じだった。

 起きて昼食を買いに行く前にゴミ袋がもう数枚になっていたのでそれを買おうとスーパーに行き、おかしかってあげるとのことでお菓子コーナーに行ったところ恋人は目についたおいしそうなお菓子を全部買いものかごに入れていった。お腹がすきまくっていたのだろうか。山盛り買ってくれて、明後日奈良に行くときに少し持って行ってそして食べようということになった。涼しいし公園でたべたい。晴れたらいいな。もっそり膨らんだスーパーの袋をもってマクドナルドに入店して月見バーガーを買った。二日連続で、三食連続のパン。もちろんおいしかった。秋、始まった。ハイキュー!!を一緒に見て、恋人との一日を終える。

 講談社のフェアで購入した罪の声を読み始める。エンタメ小説を読むのが久しぶりで、おや楽しいな、と感じた。滝口悠生のやがて忘れる過程の途中(アイオワ日記)、片桐はいりの私のマトカ、ウラジーミル・ナボコフのロリータと海外を感じるものを続けて読んでいてそういうのが欲しいなと少し思っていたので、罪の声でもイギリスがキーワードになっていてなんだかうれしいし、今住んでいる場所の名前も出てきて「予想外の方向でワワクワクと読んでいる。